恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏

乗り換えたって…逆なんだけど。

あっちが勝手に、私をターゲットにしてきただけじゃないぃ。




それにしても月ちゃんのお姉さん、天ちゃん先輩と仲良かったんだぁ。

あんな気さくな笑顔が撮れるなんて。

しかも、絹川くんも端に写ってたし…よく一緒に遊んだりしてたのかなぁ。














カラカラカラ…

静かな部屋に足を踏み入れる。




来ちゃった。





お昼休み、

ただ一人が待つ…空き教室に。







本当は来るつもりなかったんだよ。

でも、

来ちゃった。









さっき、鶴くんが私の教室にやってきた。

そして…

私にある物をくれたんだ。








『さやちゃん!』

お昼休みになってすぐ、鶴くんが廊下から顔を覗かせる。

鶴くんとは、絹川くんと初めて会った日以来だった。

『どうしたの?私に会いに来るなんて珍しー』

食べかけのお弁当を机に残し、教室の外に出る。

『あのさ…これ』

恥ずかしそうに鶴くんが私にスーパーの袋を突き出す。