兄には、言えない。 自分を大切にしてくれている一番の人。 決して、言えない。 「お兄ちゃん。用意出来たよ。」 言われて悟は、振り向いた。可愛い妹の姿を見て何故だか“これが、この家で見る妹の最期の姿”に、見えてしまった。 「お兄ちゃん?」 愛未が気になっていた。 「さぁ、新幹線に乗り遅れないように急ぐぞ!」 悟は、言って愛未の手を握って走り出した。