悟は、愛未の言葉を遮って言った。愛未は、頷いて受け入れた。
悟は、最後の時に備えて愛未の体調を万全にしていたかったのだ。
「ゆっくり休んでるんだぞ。じゃあ、行って来る。」
悟は、愛未の頭を撫でて仕事に向かって行った。
愛未は、それを見送った。一人になった愛未は、ニュース速報をずっと見ていた。
侑菜は、情け容赦なくクラスメートを殺していく。しかし、それは彼女たちの人を“たのしい”と言うだけで苦しめた報いなのかも知れない。
しかし、呪いや怨みや憎しみや哀しみに理不尽に踏み付けられても……決して…復讐などしてはいけない。
しても、自分が一人ぼっちで……苦しめられていたと…証明して……がんじがらめになるだけだ。



