「珪さんっ!!」 彩禾が呼ぶと珪は、自分の胸にナイフを刺して息絶えて逝く。 珪の顔は、恐怖に染まっていた。 珪は、自分の意思ではなく“何モノ”かによって殺されていたのだから……。 そして、何もなかったように電車は居なくなった。 「解った……?お前は…同じように……死んで逝く…。」 彩禾の泪が止まっていた。 <お前も…死んで逝く……。愚かな自分の罪で。> 彩禾は、侑菜と“ソレ”に両腕を捕まれ白線の前に押し出される。 「侑菜……。」 それが、最期の言葉だった。 パアァー!!