報復サイト~正義の死(バツ)を~

  

 侑菜は、囁いた。


「侑菜……。」


 彩禾は、歩くのを止めた。
 逃げれはしないだろう…。
 逃げる事がもし出来ていたなら……トモダチは、侑菜の手にかかってはいなかっただろう……。


「にゃあぁぁぁぁ。」


 彩禾は、ハッと我に返った。いつの間にか消えたはずの黒猫が鳴いて座っていた。


 パアァー!!


 急に大きな音を立てて電車が通る。彩禾の横を通るときにゆっくり通る。その時見えたのは…


「っ……ケテ…彩……禾…ちゃっ……。」


と、電車の窓に血だらけの手を当てながら黒谷珪が助けを求めていた。