母親は、囁くように言って腕にもっと力を込める。美幾は痛くて母親の腕の中でもがく。 「お母さん!やめて……お母さんっ!」 苦しい息の中そう言って母親を見る。すると、母親は泣いていた。 「ごめんね…ごめんね…。」 母親は言って娘を床に仰向けに押し倒すと両手でしっかりと首を絞めた。力を込めて…血の一滴までもを絞り採るように…。 『ずっと…苦しかった…苦しかったの…』 「あっ…あぁ。う゛ぅ…っつ。」 美幾はようやく自分の首を絞めているモノの姿に気がついた。しかし、その時にはもう…遅かった。