衣理は、心の中でそう叫んでいた。
「そこ…だね…。」
衣理は、ビクついた。黒猫がドアも開けずに中に入ってきた。
「追われ追いかけ…やっと……見つけた。」
衣理の目の前に黒猫が座って言った。衣理は、声にならない声を上げて外に飛び出した。
「待って…。」
黒猫は、いつの間にか半透明な侑菜の姿になり衣理を追いかける。
衣理は、死に物狂いで逃げ惑う。
「はぁ。」
衣理が、追い詰められて辿り着いたのはプール際だった。
「侑…菜。やめて…。」
衣理は、許しを得るように言った。しかし、侑菜は憎しみに満ちた瞳を向けた。
「許さない。私も…やめてと、何回も言った。」
衣理は、ガチガチと歯を鳴らして目の前の侑菜をじっと見つめるしか出来ないでいた。
「恐い?」
侑菜は、ニッタリと笑いながら衣理に問かけた。



