「おいでぇ……こっちだよぉ…こっちにおいでぇ……。」 衣理は、静かに黒猫について行く。 「ねぇ…。どこに行くの?」 衣理は、息を切らしながら言う。黒猫は、鳴きもせずに走って行く。 「あっ、待ちなさい!」 衣理は叫ぶ。 「こっちだよぉ……こっちにおいでぇ……。」 衣理の耳にはしっかりとその声も届いていた。黒猫は、先を走る。 「こっちだよぉ…。」