深く頭を下げた。綺麗なブローチは大切にまたジュエリーボックスに保管しようと。
「やったね、ユリウス。売ればきっと高いよ、それ」
「あなたはどうしてそう、感動シーンを最悪にするんですか。売りません、永遠の宝物です」
「そうか、軽く百越えすると思うけど」
「………、本当ですか」
「それだけ大きいエメラルド。見た目も形もいいし、周りを飾るものも純金だ。――そうだろう、ラグナロク」
「ああ、売ったことがないから分からぬが、百は超えることは約束しよう。鑑別書もつけるかえ?」
話が売る方向に流れてきたので思わず首を振る。
売らない、絶対に売ってはいけない百万円だ。
「ユリウスはお金大好きだからなぁ、その内売りそうだ」
「売っても構わぬぞ、ユーリ。売ればもう二度とここに来れなくなるかもしれんが、他に、売ってマイナスということはない」


