「アフロディーテはいりません」
「そうか」
受け取った答えを受け入れ、ラグナロク様は眼帯をした。
蒼い目だけで私たちが見られるわけだが。
「ならば他に望みはないかえ?勝利したからには何かを授けたい」
「そんな……、いいです、こっちが勝手に勘違いして……ラグナロク様だって、あんなことに」
「あんなことになったからこそ渡すのだ。気に病む必要などない、図々しくとも失礼などないし、余なりの褒美なのだよ、これは」
「褒美……?」
「楽しめた。楽しいならば、銭を投げるのが当たり前であり、そなたらの訪問は褒美をやるだけの価値がある。好きなモノを言えばいい、無欲なわけがないだろう?」
褒美を与えたいというラグナロク様だけど、困る。
欲しいものがないわけじゃないけど、やはりラグナロク様をあんなめに合わせた後ろめたさが残っていた。


