余計に怖がることを聞いてしまった。い、いや、あらかじめその程度の痛みと分かっていれば楽なのかもしれないけど。
頭痛一つで、彼と離れられるならば安いものだ。
唾を飲み込み、ラグナロク様に近づく。
適当な距離で止まったけど、それではまだ遠いと、結局は、鼻がぶつかるかどうかの位置まで近づいた。
肌綺麗だなぁ、と変なことで感動する。
「では、始めようか。そなたの望む知識を渡そう。受け取った後は、そなた次第だ。
修練に励め、なかなかに難しい魔術だ。実行するのに最低でも十年はかかるからな」
「………………はい?」
「む、なんだ。受け渡す際に、渡す者として、礼儀ある激励を与えたつもりだが」


