立ち上がり、胸元を布地ごと押さえて何とか見れる姿となっているが。
「く、クソババアが……年齢言われても怒らないくせにして」
うずくまる彼が悪態をつく。
首が痛いと嘘を言っていたが、私が百八十度回転させようと彼の首を回し続けた上で、その頭上から金ダライが落ちてきたところでかなりのダメージだろう。
頭ではなく、首をさする辺りがいい証拠だ。
「まったく、本当に嫌な男だのぅ。思わんかえ、ユーリ」
「全力で頷きます」
実際に頷く、変態=私にとっての嫌な男だ。
第一、彼が言ったスタイルのラグナロク様ではない。顔に相応しい綺麗な体つきだ。
あ、また見てしまったと私も視線を外せば、ラグナロク様が良い良いと笑っていた。
「すぐに直す」
「直す……?」
「見ておれば、分かるぞ。ついで、赤く染まったそなたらも洗浄しようか」
ラグナロク様がバラを一輪摘んだ。
摘んだバラを見つめ、むしる。花と茎をバラバラにした。
後はと言えば――更にバラバラになった。


