治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん



「ゆ、ユリウス。そろそろ離してくれ。さっきから、回す力が強く……っっ」


「ダメですっ、レディの裸見るなんて。ラグナロク様が着替えるまでこのままでいますからねっ」



「ま、まあ、君が俺の頬に触れて、熱烈な愛情表現をしてくれるのは嬉しいが。

ババアの裸なんて見たくもないよ。っ、だから離してくれると助かる」


「そんなこといって、シブリールさんは変態なんだからダメです」


「変態だなんて、誰がだい。俺は君にしか欲情できないし、君を見つめるだけで果てることもできよう。

他人に欲情なんかしないし、それがあのババアとなれば尚更だ。裸なんて見るに耐えないしわしわで、胸なんかは垂れ下がり、木からぶら下がる瓜(うり)のようなっ――でっ!」



金ダライが降ってきた。



彼の頭にクリーンヒット。思わず私は彼から離れるわけだが。


ふん、と鼻を鳴らして人差し指を立てていたラグナロク様を見た。