治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん



可愛い可愛い女の子で意識が半分、あっちにいっちゃっているとしても、いつから私はこんなに変な考えを持ってしまったのか。



「アリスにしては面白いことを言うな。ユリウス、俺と義理関係にならないか。義兄との恋愛はなかなかに燃えると」


「あなたからの伝染だったか……」


変態が移ったと落胆した。


彼と同列の思考だったなんて激しく落ち込む。――の前に。


「そういえば、アリスちゃん……じゃない、アリス。さっき、お願いするって言ったけど」



流れた話を戻す。
膝上のアリスは任せてと誇らしげに言ってきた。


「ラグナ様にアリスがお願いするっ、ユーリお姉ちゃんのために。今日、ラグナ様のお城に帰るから、今日貰えるよ」


「帰るって、そうか、アフロディーテにも会うんだ」