「とまあ、このガキのようにただ単にいたいだけのものもいるし、ババアの城にいない者もいる。管理と言っても、皆、好き勝手だな。
牢獄に閉じ込めるようなことはしない、害はない人間だから。
ババアのもとに集う魔導師は、砕けた言い方をすれば“いい人揃い”。
本当に世界を終わらせようとする奴は“もういない”。残っているのは危険因子かもしれないが、危機はない者たちだけ。
どいつもこいつも、世界を終わらせるとか、世界を征服しようとかは思っていない。世界自体に“興味ない奴ら”なんだよ。
だからの“いい人揃い”。人間を殺し、世界を終わらせることも出来るのにしない奴らだ」
それは確かにいい人揃いだろう。
世界を壊す力を持つとは、違った目線で見れば、世界(全て)を手に入れることだ。
街一つを砂漠に出来る奴がいたとすれば、人間は皆その人に恐怖しひれ伏す。
恐怖による統一の恐ろしい。不満はあるだろうが、従わなければならない強制は、欲深い統一者の下僕を作る。


