治癒術師さんに取り憑いた魔導師さん



思い出したのは小さな私。

何でも一人でやるぞ、と頑張ったあの頃。


「私には、頼る人がいたけど……。迷惑かけちゃいけないって、一人で頑張ってた」


「一人だったの。ママは?」


「……、アリスちゃんと同じだよ。私の両親は、私に幸せな思い出を残してくれた。

大切なことや、守らなきゃいけないことをいっぱい教えてくれて」


言っているさなか、悲しそうなアリスちゃんを見てしまったのでこの話はやめにした。


アリスちゃんが持つウサギに軽く触る。



「耳は上手く出来るか分からないけど、綿毛とか同じ色の生地とか街で一緒にお買い物しようか」


「お外……怖くない?アリスの髪見ても、みんないじめない?」


「アリスちゃん……。うん、大丈夫。私がついているよ。そうだ、帽子でも買おうか。少しはマシになるんじゃないかな」