――その日、墓碑が大地に一つ掲げられた。


墓碑の前には小さな女の子。


土で汚れた手を合わせて、泣いていた。


それでも女の子は。


「アリスを守ってくれて、ありがとう」


もう大好きな人に心配かけないようにと笑顔を作り言っていた。