善を呼びに部屋に行くとカギが掛けられていた。



ドア、壊してやりたい。



「善」

「…………」

「リビングに来て。来ないならケータイ止めるから」



渋々やってきた善。



子ども達がソファーに座り、あたしは一番下の美衣を抱っこした。



「なんなんだよ…。さっさと用件言えっつーの」

「じゃあ言うけど。天と厘、ママの言うこと一切きかないよね?双子、男はシェアするもんじゃないの。そして善、いい加減にしなさい」

「意味わかんねぇ。ウゼーし。寝る」

「そう、じゃあもういい。美衣だけ連れて出て行くから」

「「…………」」

「あたし、今日からママやめる」



絶句する子ども達。



最近は全くあたしの言うことをきかなくてやりたい放題だ。



だからあたしも強硬手段に出ることにする。



静まりかえったリビングに、空気の読めない雷さんの帰宅。



「おぉ、善の顔見んの久しぶりだな」

「「…………」」

「なに?この氷河期…」



あたし、ママをボイコットします。