快楽の代償〜結婚記念日〜




夫の顔色は青ざめ、全身を小刻みに震わせていた。





『ママッ、ごめん!!!

ホントにごめん!!!

俺が悪かった!!!』


手を合わせて必死に謝る夫を見ていると、怒るどころか何だかおかしくて、


必死で笑いを堪えたけれど、体が震えてしまって、


それを見た夫は、怒りにうち震えているように見えたのか、


『本当にすまなかった!!!
許してくれ!!!』


と、土下座までする始末…。


あれ?


あなたってそんなに私のこと、





怖いの…?




私は、土下座する夫の前に正座すると、


「あのさ、許すも許さないも、私、怒ってないんだけど?」


『へ!?』


夫は拍子抜けしたような顔で私を見た。