快楽の代償〜結婚記念日〜




《とにかく帰るから、すぐに出かけられるように支度しとけよ。》


夫は上機嫌で言うと、電話を切った。




結婚記念日のことなんて、もうすっかり忘れてしまっていたのに、彼はずっと気にしていたのだろう。


でも、私のために会社を早退してまで誕生日を祝ってくれる…


そんな気持ちがありがたかった。


「ふたりとも、パパが夕ご飯、外で食べようって!」

『『やったぁ!!!』』


飛び上がって喜ぶ子供達に、


「パパが帰って来る前に早く着替えようね。」


急いで着替えを済ませ夫を待った。