「水城ー、女子とばっか遊んでて飽きねぇの？」
近くにいた男子の一人が尋ねると、彼はにっこりと笑って答えた。
「俺、女の子大好きやから」
まさかの爆弾発言。
「はぁー……」
女の子大好きって……そんな堂々と言っていいことなの？
周りの女子も！
ニコニコするんじゃなくて呆れるとこでしょうよ。
「あれ？優ちゃん、どないしたん？」
ため息をつくあたしに気がついた彼が近づいてくる。
「ため息つくと幸せが逃げるで？」
いつもの笑顔で話しかけてきた。
自分のことでため息つかれたことには気づかないんだ。
「あんたには関係ないでしょ」
冷たく言い放つ。
あー…。
またやっちゃった。
照れ隠しっていうか…どうしても素直になれないっていうか。
