その後も依頼人宅のあちこちに「踊る人形」は描かれるのだが、思い悩む依頼人に対しホームズは、

「解読の材料がどんどん増えますね」

と喜ぶ始末(笑)。

解読に没頭する様もワトスンによって記されているが、その様子はまさに「変人」そのもの。

しかしホームズの事件に対する姿勢、もしくは変人ぷりがファンにとっては魅力であり、このエピソードはそれをたっぷり味わえる。

有名なグラナダTV版では、そのへんの描写がなかったので、映像よりも活字で味わってもらいたい作品である。