相変わらず頬杖をついて窓の外を眺める雪村は、そんなオレのことなんか我関せずで……。

ま、当たり前か、なんて残念に思いながら席に着くと、


「バーカ」


微かに届いた声に笑顔が零れる。

やっぱり昨日と今日ではオレと雪村の間には少しだけ進展があって、挨拶だけのやりとりから一言交わせる仲になったんだと、勝手に思ってる。


「なぁ、雪村さん? 孝允って知ってる?」


で、調子のってるついでにこっそり問い掛けてみた。

すると顔をこちらに向けた雪村は、


「は? 誰、それ?」


それはもうまったく知らないといった様子で、怪訝そうな顔を見せて、また視線を窓の外へと移した。


怪しい態度の孝允。

嘘もついてなさそうな雪村。


一体、二人の間に何があったのか……オレは気になる。

が、それは次回のお話で。

え?

次回なんてない?


まぁ、オレはこれからも雪村に振り回されそうな予感。



「雨原〜。お前また雪村を眺めてんのか? そんなに好きなのか?」

「うげっ!!」


だから、こっそり眺めろよオレーっ!!






To be continued?