『お兄ちゃん…』



あたしがそう呼ぶと、



首を振り、あたしに言う。



『二人の時はそう呼ばない約束だろ…』



低いのに優しいその声に、



あたしの何もかも、



あたしの全てが、



溶けて消えてしまいそうになる。



この声もたまらなく好きなんだ。