「だって、二人ともバイクのレースに出ているし。
目的が同じだもん。
会話もそんなにズレないよ。
また今まで意識してなくても急に好きになる時があるんじゃないかな?」

まさしく。

「へえー、たまにはまともな事も言うんだー」

三木さんがからかう。

「うるさいな!!」

真剣な顔をして井上さんが言うから、三木さんも真面目になる。

「せっかく好きになったんだ。
どうかその想いを大切に、ね!!」

井上さんの言葉にあたしは大きく頷いた。

「周りに気を使って、自分が出来る限りの事をしていれば、いつかいい女…いや、みんなから尊敬される人になれるよ!!
キミのお父さんみたいにね!!」