「その百瀬さんのお兄さんが『迅』の総長なんだ♪」


「「「…………。」」」


「んで〜困ったことに後ろにこっちもんがいるんだよね」


言いながら親指で頬をなぞる。


「でもそれは「ちょっとまて!」……?」


維世が律の話を遮る。


「……?何?」


「そのこと百瀬さんは知ってるのか?」


律は少し考えるフリをして笑顔を作る。


「知らないと思うよ」


疑問系な言葉だがはっきりと肯定した律。


「じゃあ俺達が『紅龍華』だっていうのは?」


すると少し困った顔をした律。


「………この前、百瀬さんが溜まり場に来た時に維世は顔会わせちゃったんだよね?」