「遊びはこのくらいにして、早く行かないと本当に遅刻しますよ」 「そうだな、行くか、みんなで朝練」 「…遼、行くぞ」 「はぁーい」 あたしは三人の後から、コンクリートの道を歩いていく。 転校してきてすぐ、女の子が一人も居ないこのクラスで、やっていけるかと思ってたけど…。 テニス部に入部して、一応知り合いはできた。 …それがこんな個性派な面々だなんて。 我ながらすごいと思う。 …でも、あたしのこと女扱いしないで普通に練習相手してくれることには、感謝してるかな。