「…っ、はは!! 何だよそれ、馬鹿じゃねーの!」 「…え」 慌てて首を振ってタオルを振り落とす。 凛を見上げる。 「…笑った!!」 「……は?」 初めて見た、凛の笑った顔。 ずっと仏頂面だったから…。 あたしは笑顔の凛をまじまじと見つめる。 凛は不快そうに眉をひそめた。 「あー、さっきの顔のままでよかったのに!」 「何がだよ」 「凛、笑ったでしょ? さっき」 凛はそうだったかな、と思い出すように考え込んだ。