「んー…そうだな」 「よし! じゃあ早く行こ」 「やる気満々だな」 あたしは凛を追い越して、テニスコートに颯爽と駆けて行く。 「凛って、すごく上手いんでしょ、テニス」 「そんなこと無いけど」 ケースからラケットを取り出す。 凛と反対側のコートに立つと、軽く準備運動をした。 「行くよ!」 あたしは気合いをボールに込めると、力いっぱい凛のコートに打ち込んだ。