海辺の狼〜イケメン4人に愛されて〜



「…忘れるところでした。俺と東くんはこれから、先に行って仕事があるので、もう行きますよ」

「え、もう行くの?」

「如月さん、君とは違って忙しいんですよ、俺達は」


な、なんかやなかんじ…。

まぁ、もともと暦くんはああいう人だったけどね。


「ほら、もたもたしてないで行きますよ、東くん」

「………ああ」


二人はスタスタと歩いて行ってしまった。

取り残されたあたしは、とりあえず凛に声をかける。


「凛ももう行くよね」

「うん、そろそろ夏も来るだろうし」

「あ、じゃあ! 先に打ってようよ! 凛と一回打ってみたかったんだ」


あたしがそう言うと、凛は視線を落として少し考えた。