「えー、一之瀬はもともとこっちに住んでたらしいが、家庭の事情で東京に引っ越していたそうだ。こっちに戻ってくるのは久しぶりらしいから、みんな助けてやれよ」 タイミングよく担任の説明。 一之瀬くんは軽く会釈をした。 「はーい先生!!」 夏が元気よく担任に返事をした。 「…ま、相馬たちが居るなら心配ないな」 「任せてくれ、凛のことは!」 「…相馬、分かったから早く席に着け」 クラス中に笑い声が起きた。 夏は満足そうに自分の席に着いた。