ガラガラッ 教室のドアがのんびりと開き、入ってきたのは。 「…一之瀬凜です。よろしく」 転校生だというのに、着崩された制服。 髪は、まぶしい金色だ。 整った顔立ちのせいか、その瞳は周りの世界を威嚇しているようだった。 …あぁ、やっぱり男の子だった。 分かってはいたものの、ほんの少しだけ残念な気持ちになった。