回復はしていくものの、まだ、母の足や腕には力がなかなか入らない状態でした。
トイレに行った時に力抜け、いきなり転げてしまって頭を強く打ったそうなんです。

後遺症も残っていたので、しばらくは色んなことに気を付けないといけませんでした。

片目がかすむこともあったりと、母もリハビリを一生懸命頑張っていました。

記憶も飛ぶようになってしまい。

思うように言葉も出ない日が続きました。

大部屋に変わった頃、旦那と義理母がお見舞いに来てくれた時でした。

お母さん、旦那と義理母やで。

わかるか?

っと、聞いてみると。

私の母は、わからない?

名前も思い出せないっと応えたのです。

仕方ないか…
一変には回復出来ないからね。。

ゆっくり、思い出せたらいいよ。。

そして、大部屋には他の病気で入院されている女性の方がいました。

私は、病というものに怯えるようにもなっていました。
他人事ではないんだろうなって。

皆、とても辛そうで、色んな病気で治療を受けていて、看護師さん達もバタバタと忙しそう。

何とも言えない気持ちだった。他の患者さん達のご家族の方も、お見舞いに来られていたりして。

家族が触れ合う時間に、また、笑顔が溢れていたり。
命という大切な存在に学ぶことが沢山あった。

人は人の為に生きようとするのか…

皆力を合わせて生きていると感じた。

さまざまな人生…

私は何ができるのだろうかと考えるようになっていました。

人は一人では生きていけない。。

この言葉は、本当だった。