「よし! 班は決まったようだな。じゃあ早速、さっき配分した地図を参考に班別行動の行き先を決めてくれ」 いつものように、ご自慢の口を前に突き出し淡々と話す白取先生。 私は、各班に1枚ずつ配られてある地図を机の上に広げた。 「どうする? ……こんなに観光地いっぱいあったら迷うわね」 「だねえ……」 流石、人気修学旅行地なだけある京都。 一度は訪れてみたいスポットがいくつもあって、決めるに決められない私達。 かといって、私達が行動できる範囲は無限ではない。勿論、制限されているのだ。