しかし次の瞬間、彼から放たれたその言葉は、俺の心を酷く動揺させた。
「わかったぞ。宮永のことだろう!」
自信たっぷりに含み笑いを浮かべる植木。
俺は、驚きのあまり目を見開く。
コイツ、ホントに俺の知ってる植木か!?
信じられねぇ。……いや、信じたくない。
つーか、妙に勘良すぎだろ今日。
何でこんな時に限って、いつもは宙に浮いてる思考が正常に働いてやがんだよ!
「どうやら図星のようだな」
「うっ……」
逃げられない。
真っ直ぐな瞳に見つめられ、何故か不意にそう思った。
「彼女と何かあったのか?」
「……あった。あったからこんなに悩んでんだよ」
「そうか」
大きく溜息を吐く。
そんな俺に、植木は真剣な表情で話しかけた。