「翔ちゃん?」



美奈子の声で、声が俺を呼ぶ。



また身体が熱くなるけど、こういう熱さは懐かしい感じ。



涙も忘れて、俺は美奈子に・・・・・・



本物の美奈子に!



キスしようとした。



「もう、だめよ?
 せっかく戻ったんだから」




美奈子が顔を赤くして、俺のキスをとめた。




俺は、とりあえず



美奈子をめちゃくちゃに抱きしめたいのをこらえて・・・・・・




『抱かせろ』




耳元で“俺”の声で言った。




この場では二度とこりごりだから、本気じゃないけど




美奈子は、大きな目をくりくりさせ遠慮がちにうなずく。




くっ!





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