「そんなことより、翔くん!」 大森さんが、俺たちの後ろから声をかけてきた。 そだそだ。 いたんだった。 「これ、台本よ。 移動時間、練習してね!」 大森さんは、製本された 薄い黄色の台本を、俺に手渡した。 「あ! 美奈子にも、みせて?」 美奈子が、手を伸ばしながら言った。 俺は、気が気でなくなってきてるのに・・・・・・ なんで美奈子は、 いつも 前向きなんだ? 仕事だから? 仕事が、関わるから前向きになれる? とか・・・・・・? いや。 元々、明るいか。 _