背後から聞こえたノック音。 ドアの向こうにいる人物に そう呼びかけると、 少し間を置いて、扉が開く。 振り向けば予想通り、そこには 彼女――――七海の姿があった。 ふと、あることに気付く。 今朝一緒に任務に出た、 聡(サトシ)の姿が見当たらない。 ここ数日病のおかげで体調が 優れない俺は、七海の時間が ある時、代理として聡との任務 に行ってもらっていた。 .