かんのれあ

「うしっ、そんじゃメシ行くかメシ!かんのさん何食いたい?」


山崎さんはギシッと椅子を軋ませながら、勢いよく立ち上がる。



「奢ってくれるんですか?

それじゃあステーキがいいです!それとデザートにケーキ」


「おまっ、ちったぁ遠慮しろよ。

……まぁ今回の件は一番ベストな結果だったからな。いいよ、お祝いしてやる」



そう言って山崎さんは机の中からお財布を取り出すと、

携帯と車のキーだけポケットに突っ込んだ。


そうしてあたしたちは編集部を後にする。