外に出ると、暖かい春の陽気があたしの頬を乾かしてくれた。




それはそのまま漂ってしまいたくなる優しさだけど、


両手で自分の頬を叩いて、


遠くの突き抜ける青空を睨むように、前を見据える。




そうしてあたしは
"せーの"で


青空に映えた


桜の下を走り出す。