「ノベルズ編集部の山崎さんいらっしゃいますか?」 「…失礼ですが、お名前とご用件をお伺いしても宜しいでしょうか?」 受付の女性は、微笑みを保ったまま、落ち着いた口調で尋ねてくる。 「―――鏡華です。打ち合わせに来ました」