「………ぅがッ」 超小声。 前から二番目の席だから、私だけ聴こえたのかな。 っていうか… 「乃依、 あの先生寝てない?」 「そうなの?」 窓側の席で良かった。 先生にも聴こえないみたい。 あ、動いた。 「……………。」 きょろきょろしてる。 マスクからひょこっとヒゲが見えた。 先生は咳払いをした。