それは瑠衣の呟きだった。


あたしのバッグの中から転がったのは、ブラックチタンのジッポ。


アキトの持っている限定品だということは、誰の目から見ても明らかだった。


瞬間、見たこともない形相の瑠衣によってベッドへと押し倒しされた。


指先よりもずっと熱のないその瞳が落ちる。



「何でお前がこんなん持ってんだよ!
アイツんとこ行ってたのかよ!」


「アンタがあたしを責める理由なんかないでしょ!」


じりじりと、瑠衣はその手の力を強くする。


あたしは生理的な苦痛で顔を歪め、けれど「やめてよ!」と声を荒げた。



「黙れっつってんだろ!」


押さえつけられた手首は折れるかと思うほど力が込められていて、ほとんど無理やりのように体を貪られる。


瑠衣はいつもあたしを犯すように抱くけれど、でもこんな風には絶対にしなかったはずだ。


力づくで繋ごうとするなんて、あたしの存在は一体何なんだろう。


あぁ、後藤も確か、こうやってあたしの自由を奪っていたんだっけ。


瑠衣がこういう方法しか知らないことだってわかっていた。


けれどこんなことをすればまた、振り出しに戻ってしまうじゃないか。



「…いやっ、やめっ…」


「うるせぇんだよ!
じゃあどうすりゃ良いんだよ!」


ただ涙ばかりが溢れ、けれど彼は、それでもあたしを支配しようとする。


痛々しくも悲しそうな瞳が歪められた。


こんな行為の中で、より苦しかったのは、一体どちらだったのか。





ねぇ、あたしは何?

詩音さんの代わりなの?