お揃いの指輪、携帯は色違いだけど、ストラップは同じもの。


愛用するのも同じブランドの物ばかりなのに、いつまで経ってもあたしと瑠衣は、違う存在でしかなかった。



「何やってたんだよ?」


ほぼ明け方も近いようなこの時間に、彼は起きて待っていたのだろうか。


あたしが遅くなると連絡さえ入れずにこんな時間に帰って来たのは、初めてだったのかもしれないけれど。


どうしてそんな風に怒るのだろう。



「てか、酒臭ぇから。」


理由もなく、でも無性に苛立った。



「…アンタだっていっつも似たようなモンじゃんか。」


色んな事を抑えるのにも互いに限界で、普段なら絶対に口にしないようなことまで、もう堰き止められない。



「お前、何言ってんの?」


「別にとやかく言われる筋合いないし、何か気に障ったんならあたしは自分ち帰るだけだから。」


喧嘩がしたいわけじゃあないのに。


きっとそれは、互いに思っていたはずなのに。



「さっきから何なんだよ!
てめぇがフラフラしてんのが悪ぃんじゃねぇのかよ!」


「フラフラしてんのはアンタでしょ!
言われる権利なんかないわよ、嫌ならアミって女のとこでも行けよ!」


瞬間、瑠衣はひどく驚いたような顔をした。



「何よ、殴りたいなら殴れば?
ヤりたいならヤれば良いし、アンタはそういう男でしょ!」


吐き捨てた瞬間、



「てめぇの方がよっぽど汚ぇだろ!」