体を揺すられると、何かが剥がれ落ちてしまいそうだ。


警察に捕まるということは、瑠衣にとっても他人事ではないのだろう。



「オーシャンのナンバーワンと、あたしの友達が一緒に捕まったみたい、って。」


「……え?」


「瑠衣とあそこで会った時、あたしの横にいた女だよ。
あのふたり、前から変なモン吸ってて…」


そこまで言って、言葉が出なくなった。


代わりに涙が溢れ、瑠衣はそんなあたしを反射的になのだろう、抱き締める。



「捕まって48時間の後、拘留申請がされる。
そこから10日ごとに延長され、取り調べを終えると起訴される。」


「…そんな、ことっ…」


良いから聞け、と遮られた。



「ハッパとかなら譲渡や売買の有無を明らかにするために、接見禁止が付けられるだろうけど。
それも起訴されれば取れるし、重大事件じゃなく、逃亡の恐れがないと判断されれば、仮釈も取れるかもしれない。」


淡々と告げられる流れ。


焦ったって意味はない、と言いたいのかもしれない。



「一番手っ取り早いことは、金積んででも私選の弁護士を頼むことだ。
接禁の場合は弁護士の情報だけが頼りだし、その方がずっと早く起訴に持ち込める。」


何よりそれが一番本人を精神的に楽にしてあげられる方法なのだと、瑠衣は言う。


結局それもまた、金のことというのは悲しいけれど。



「…でも、あたしはっ…」


「落ち着けよ、大丈夫だから!」


きっと瑠衣は、あたしが恐れていることが何なのかだってわかっているのだろう。


だから気休めだったとしても、その言葉に少しばかり安堵させられた。