連れて来られた場所は、街から程近いところにある、チェーン店の居酒屋。


ボックス席で、あたしは彼らと向かい合うように腰を降ろし、ビール3つが注文される。



「そういや自己紹介まだだったよね。
俺アキト、よろしくー!」


そんなことはどうだって良い。


柔らかい笑みを浮かべるアキトに対し、瑠衣は無表情を貫いていた。



「てか、百合と瑠衣の関係って何?」


「コイツ、俺の。」


アンタの、何なのか。


突っ込んでやりたかったが、でも文字通り突っ込まれたあたしは言葉を飲み込んだ。


けれどもアキトは笑いながら、



「何だ、瑠衣のか。
折角可愛い子だから食べちゃおうと思ったのに。」


なのに、その瞳の奥は、恐ろしいまでに冷たいもの。


あたし達と同じパーラメントを咥え、「残念!」なんてアキトは言う。


そしてビール3つが運ばれてきた。



「まぁ、これも何かの縁だし、乾杯しようよ!」


アキトは笑う。


縁も何もないと思うけど、仕方がなくも乾杯し、あたし達はそれを流し込んだ。


ふたりの容姿は、とにかく人目を引くから困る。



「一週間ぶり、だっけ?」


瑠衣は言って、視線をあたしへと滑らせた。


相変わらずそれは、ぞくりとするほど人を欲に駆り立てる力があると思う。