ただ、同じ毎日が繰り返されればそれで良かった。


こんな街に失望しながら、生きていることを憂いながら、そうやって何だかんだで変わらない日々でありたかった。


汚ないのだからと言い聞かせ、それで全てを肯定した気になって、結局は自分自身を憎んでいた。


何も信じたくないし、信用もしたくない、許さないし、受け入れない。


そうやって、必死で自分を守ってきた。


あの頃も、今でもずっと、死んでしまいたいと思っている。


でも本当は、怖がりで、そんな勇気さえない臆病なだけのあたし。


求められたのは、変化だったのかもしれない。


けれど、何の答えも出せなかった。







「瑠衣。」


繋がれていたいと思う一方で、この人のことを繋いでいたいとも思う。


例えば寂しいからペットを飼うことと同じように、自分の所有物であってくれたらと、くだらないことを考える。


何も求めず、押し付けても来ない瑠衣といることが楽だった。


目を逸らしていたって責められないという安堵感もあるのだろうけど。


瑠衣が好き。


けれどもそれは、愛でも恋でもないことは、きっともう、互いにわかっているのだろう。



「何だよ、どした?」


眠っていた彼は体を起こし、そっとあたしの頭を撫でる。


縋るようにその胸に抱き付くと、やっぱり今日も、怖いくらいに冷たい体。



「ねぇ、あたしここに住んじゃって良い?」