と、苛々した視線を浩之にからませていた英樹が、ふいに身を硬くした。

浩之がその目線を追って見ると、そこにエイジュがいた。

英樹が舌打ちをするのが聞こえた。

「エネルギーを補給したのか」

彼女が、急に復活した訳が一瞬にして理解出来た。

あの廃屋には、エイジュがエネルギーを補給できる、何かが、あったのだ。

だから逃げる前に、あそこに寄る必要があったのかもしれない。

浩之は、無感覚にエイジュの方を見、彼女を見つめた。