エイジュは一瞬動きを止めて、遠くから聞こえるアナウンスを確認すると、別のパソコンを操作した。
 
並んでいるディスプレイのうち、半数がそれに反応するように、スクリーンセイバーから、白い画面に移り変わった。

「生き残っているのは、司令部のものを入れて七名って事ね」
 
反応したディスプレイと、生き残りの数が同じということか。

画面を数えると、十一あって、見ているうちに一つのディスプレイがフッと黒くなった。

02とかかれたラベルが貼られてある。

 エイジュが、そっちに視線をやると、言った。

「IDカードが五分以上微振動、つまり心音を感知できないと、ディスプレイが消えるの。同時にカードも使えなくなる」
 
さっきのカードは、浩之がポケットに入れてしまっていた。
 
エイジュは、倒れている一人の懐を探ってIDカードを手に入れ、再びパソコンに向かった。