月明かりに照らされて、 深紅の体液が絨毯に滲んでゆく。 住宅地から少し離れた敷地に、 洋館が建っていた。 周りを覆う柵の外側からは、 建物の姿はほとんど見えない。 その柵の高さと、 庭に植えられた木々が目隠しの役目を果たしているせいだ。